【精密根管治療】歯茎が腫れて膿みが出ている。矯正医からご紹介の患者様。
芦屋の歯科「朝日ヶ丘タカハシデンタルクリニック」院長の高橋です。
矯正中の患者様で前歯の根の先が膿んでおり歯茎が腫れているとのことで矯正の先生からの紹介で来院されました。
レントゲン、歯科用CTを撮影すると左上123の根尖部(根の先)に透過像(影)を認めました。根尖部に透過像を認める場合のほとんどが根管治療が不十分で炎症を起こし骨を溶かしている状態です。
その炎症が骨を突き破ると歯ぐきが腫れたり、ニキビのようなできものが歯ぐきに出来ることがあります。
この場合、腫れや痛みなどの症状は抗生剤や鎮痛剤の内服や体が元気になると一時的に消失しますが、原因が除去出来てませんので体調が悪くなったり風邪で抵抗力が落ちると症状が再発することがあります。
これを治すためには「しっかりとした根管治療」が必要です。
矯正の先生からも治療のすすめもあり患者様は治療の必要性を十分理解され治療を開始しました。
まずは今まで入っていた被せと土台(メタルコア)を外しました。
これから根管治療のスタートです。
根管治療は分かりやすく説明すると「土管の掃除」と一緒で、なるべく根管内を綺麗な状態にお掃除します。お掃除が終わったら細菌が入り込めないようにお薬で空間を埋めていくのです。
お口の中は細菌がいっぱいです。
そのまま治療していくとお口の細菌をお掃除しようとする根管に入れているようなものです。
ですから根管治療の際にはラバーダム防湿(ゴムのマスク)を行います。治療を行う歯にクランプという指輪のようなものを掛けてラバーダム防湿を行い周りを消毒してから治療に望みます。
しかしこの患者様の場合、このままではラバーダム防湿を行えず、周りから唾液と一緒に細菌が入り込む可能性が高いです。
まず、ラバーダム防湿が行えるように隔壁を作りました(青くしているのは治療後土台をやりなすため)。
そして、ラバーダム防湿を行い根管治療を開始しました。
通法に従い根管治療(根の中をしっかりとお掃除)を行い、MTAにて根管充填を行いました。
親水性であるため湿潤下でも硬化します。また生体親和性もよく、抗菌作用も持ちます。さらに硬化時に僅かに膨張することと、根管壁と接するMTA表面の境界にアパタイト結晶を生成するため封鎖性にも優れます。
根管治療専門サイト
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