【精密根管治療】前医では「根管治療してダメなら抜歯してインプラント」と言われた。
前歯の違和感が取れない!!抜歯!?
院長の高橋です。
患者様は20歳台女性。
平成29年夏頃、時々上の前歯に違和感を自覚されたため、近くの歯科医院を受診されました。そちらでは、「歯にヒビが入っている。」と言われたようですが、歯周病治療のみを行われたようです。
地方の方で、実家に帰られた際に地元の歯科医院で相談され、唇側のクラック(ヒビ)は詰めてもらったようです。
しかし、違和感がとれず他の歯科医院を受診された際、「根管治療してダメなら抜歯してインプラント」と言われたようです。すぐに『抜歯』という言葉を使われ、その歯科医院に不信感を覚え当院を探して平成30年6月に受診されました。
診察です
右上1の歯頚部付近にCR(コンポジットレジン充填)が行われておりました。
右上1の頬側根尖部歯肉の腫脹(歯ぐきの腫れ)と圧痛、打診痛を認めました。
電気歯髄診断(−)。
失活(歯髄が壊死)している可能性が高く、デンタルX線写真を撮影致しました。
レントゲンでは、右上1根尖部に透過像を認めました。
根尖部透過像の大きさと範囲を調べるため、歯科用CTを撮影致しました。
CT写真では、直径約3㎜大の透過像が根尖部を取り囲むように拡がっており、唇側の皮質骨を吸収している像でした。
診断です
① 右上1の根尖部透過像から失活(歯髄壊死)を起こしている。
② 歯髄壊死の原因は、はっきりとしない。
(クラックからの感染もしくはCR充填の際の歯髄への障害の可能性も否定できない。)
③ 根管治療が必要。
④ 根管治療の際、唇側歯質を温存して治療を試みる。
⑤ 治療の際、根尖部まで治療の道具が届かない(ストレートラインアクセスが確保できない)場合はしっかりとした治療が出来ないので、切端部(歯の先)を削って治療し、最終的には被せものになる可能性がある。
⑥ 治療途中、CTでは分からないクラック等が見つかることがある。
(見つかったクラックが深ければ抜歯になる可能性もある。)
以上の事柄を説明し、同意を得ました。
いよいよ治療です
通法に従い、(必ず行う)浸潤麻酔後、ラバーダム防湿を行い右上1根管治療を行いました。
術前にCT写真でシュミレーションし、口蓋側(歯の裏側)から歯髄腔へアプローチしました。
髄腔開口を行うと歯髄腔からの出血は認めず、やはり失活しておりました。
通法通り、#15Kファイルにてグライドパスをとり、Ni-Tiファイルで根管拡大を行いました。
特に、根尖部からの出血や排膿は認めなかったため、根管洗浄を十分に行い、(歯の変色を防ぐため)Bio-MTAセメントにて根管充填を行いました。
根管治療後のアクセスキャビティーはCR充填を行いました。
治療後、約2年経過しました
治療終了後、しばらくお忙しくて来院がありませんでした。
先日、約2年ぶりに来院頂きました際にデンタルX線写真を撮影致しました。
特に自覚症状もなく、レントゲンでも根尖部の透過像は消失しておりました。
経過良好で一安心しましたが、今後も継続的な経過観察が必要です。
この患者様の場合ですが、
通院回数(初診〜終診まで)
:3回
治療回数(精密根管治療+ファイバーコア・CR充填)
:2回
*こちらは通院回数や治療回数の目安です。
治療部位や歯の状態により患者様個々により変わります。
治療費(税抜)
セカンドオピニオン外来:5,000円(30分)
診断料:1万5,000円
精密根管治療(前歯):5万円
ファイバーコア:2万円、CR充填:3万円
経過観察:5,000円/回
*こちらは治療費の目安です。
患者様の治療部位や状態により治療費が異なる場合がございます。
根管治療専門サイト
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